AviUtl、パラメータの移動方法

2019年8月31日

今回は、直線移動をはじめとするパラメータの移動方法について見ていきたいと思います。

パラメータの移動

オブジェクトのパラメータです。
図形やテキストなどによって多少の項目が異なりますが、基本は赤枠で囲った中の項目部分をクリックすることで移動方法を選択することができます。

項目の左側、緑で囲った部分は始点のパラメータで、反対の赤で囲った部分は終点のパラメータになります。

移動方法が設定されていると、赤い枠の部分のパラメータが黒字で表示されます。
移動方法が設定されていない、移動無しの状態だとこの部分がグレーになっているのが分かると思います。

座標に関しては、XYZのパラメータはワンセットで扱われるので、Xを直線移動にするとYとZも移動可能な状態になります。

それでは、具体的に各移動方法を見ていきます。

直線移動

オブジェクトのX座標を-350から350へと直線移動にしました。

直線移動は、始点から終点までを直線で結んで等加速で移動します。
基本的な移動方法です。

中間点を使い、前半部分の透明度を100から0へ直線移動させると、オブジェクトがフェードインします。後半部分の透明度を0から0にしておくと、その部分での透明度には変化がなくオブジェクトは表示されたままになります。

加減速移動

後ろの赤いオブジェクトは直線移動です。
見比べてみると加減速移動は最初ゆっくり動き始め、直線移動を追い抜くように加速します。終点に近づくと再びゆっくりと減速して直線移動と同時にゴールします。

移動方法の下部を見てみると、加速と減速にチェックが入っています。
このチェックを入れたり外したりすることで、加速だけ減速だけを設定できます。

より高度な加減速移動はイージングの記事を参考にしてみてください。

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曲線移動

曲線移動は、始点、中間点、終点を曲線で結びます。

この曲線移動は少し扱いづらい部分があります。
例えば、始点で停止していたいのに動いてしまいます。これを解消するには、オブジェクトを分割して静止している部分を切り離さなければなりません。

そのため、曲線で各点を結ぶときには補間移動の方を使うようにしています。

補間移動

こちらの補間移動では、曲線移動よりも扱いやすく各点を曲線で結ぶことができます。
曲線を描くならこちらがおすすめです。

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反復移動

反復移動は、始点と終点の間を行ったり来たりします。
反復移動のデフォルトでは、設定[0]になっているので高速で反復移動してしまいます。設定[15]のようにフレーム数を指定するとゆっくり動かせます。

ここでは、片道15フレームで移動し、往復30フレームかかるように移動するという意味になります。

反復移動は始点と終点を往復するので、中間点を打っても効果はありません。

オブジェクトの移動は反復移動に任せて、メディアオブジェクトで回転を加えると複雑な動きも簡単にできるようになります。

こうした動きは中間点を打って作ろうとすると、とても大変です。

ランダム移動

ランダム移動は、始点から終点までのパラメータをランダムに取ります。
反復移動と同様にフレーム数を設定して調節します。

色調補正の輝度を90-100間でランダム移動させると画面のちらつきのような効果が作れます。

他にも、クリッピングをランダム移動にして、棒グラフのパラメータ移動を表現するなんていうのもいいですね。

瞬間移動

最後は瞬間移動です。
瞬間移動は、中間点を打つたびに指定したパラメータに移動します。
中間点を打ってパラメータを移動させるまでは動きません。

瞬間移動を使えば、オブジェクトを分割しなければならないような場面でも中間点を打って対応できたりします。

また、移動するフレーム毎に中間点を打つと、パラメータを自由に設定できるちょっと上級者向けの移動方法でもあります。モーショントラッキングをするときに使います。

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いかがだったでしょうか。
動きや演出に合わせて適切な移動方法を選択するために、各移動方法の特徴を覚えておくといいと思います。