
今回は、「動きを繋げる」テクニックについて紹介したいと思います。
直線移動で動きを繋げる

動きを繋げる基本パターン。
手前から奥に向かう動きを繰り返します。

シーンチェンジの瞬間はこんな感じ。
テキストが小さくなったら、次のカットでは画面いっぱいに大きくして再び小さくなっていきます。

この動きはカメラ制御のZ座標を移動させて作りましたが、手前から奥へ移動するなら方法は何でもありです。
拡大率でもいいですし、サイズでもいいです。
フレームバッファを使っても同じことができます。
移動方法は直線移動です。
最初のひとつだけ動きを作って、あとはコピペ。

こちらは逆パターン。
エフェクトなしですが、実際に使うときは色ずれや色収差、ブラーなどのエフェクトをかけるのも一工夫です。
スピード感を演出する、放射ブラーの使い方
回転を繋げる

こちらは回転を繋げたもの。
くるっと回る瞬間に切り替わります。

切り替わる瞬間はこのようになっています。
前後で対称の向きになっているのが特徴です。

1.止まった状態からゆっくり動きだします。回転を0から48へ、移動方法はイージングの10番です。
2.切り替わる瞬間は、回転を-40から0へ移動させます。移動方法はイージングの11番です。
1と2の動きの繰り返しなので、一セットできたらコピペしてテキスト内容を変えるといいと思います。
AviUtlで必須のスクリプト、イージング(トラックバー版)


拡大縮小と回転を組み合わせたもの。動きはカメラ制御の方で設定しています。
ブラーやディスプレイスメントマップのエフェクトと相性がいいですね。
ディスプレイスメントマップ、画面を歪めるシーンチェンジ
XY移動を繋げる

右から左へ流れる動きです。

切り替わりの瞬間はこのようになっています。
「SAMPLE」は画面から見えなくなる前に切り替わり、「MOTION」は真ん中くらいから登場しています。
応用

曲に合わせてシーンチェンジをしたり、テキストを使ったモーションと相性ばっちりです。

画像にクリッピングをかけ真ん中でスパッと割れます。
片方は上へ、もう片方は下へと反対方向へ移動させます。
横方向も同様です。


画像が画面の半分のサイズになるように、オブジェクトにクリッピングをかけます。
続けてさつきさんの画像ループをかけ、X個数1、Y個数3とします。

左側は下に向かって、右側は上に向かっていくように左右で逆の動きをつけます。

シーンチェンジのタイミングで画像を入れ替えます。
ここでのポイントは、前の画像の動きを損なわないように後の画像へと引き継ぐことです。
動きが逆行しないように気を付けます。
緩急をつける場合は、動き出しはゆっくりな6番のようなease-inのグラフを、シーンチェンジ後は減速していく7番のようなease-outのグラフを用います。
別の方法としては、どちらの動きも直線移動にして、時間制御で移動方法をイージングの8番のようなease-in-outのグラフでも同じことができます。
横方向へのスプリットは同じ要領で、クリッピングを上下にして画像ループのX個数を増やします。

縮小や回転をさせると後ろが見えてしまいます。
そのような場合は、さつきさんの画像ループ2をかけます。


画像ループ2をかけることで隙間が埋まります。
個数は3,5,7のように奇数にすると中央がずれずに配置できます。
いかがだったでしょうか。
MADにしてもモーショングラフィックスにしても、動きを繋げるテクニックはいろんなところで役立ちます。
機会があれば是非使ってみてください。
図形を使ったシーンチェンジが簡単に作れるnoteを書きました。