今回は、グループ制御の使い方について紹介したいと思います。
グループ制御を使うと複数のオブジェクトをひとつの塊のように扱ったり、同じエフェクト効果を複数のオブジェクトに同時にかけることができます。
複数オブジェクト
それぞれが別オブジェクトのテキストa,b,cを並べてみました。
この三つのオブジェクトを同時に拡大したり、色を変えたり、スクリプトで動かしたりしたい場合、本来ならa,bc,それぞれにパラメータ設定を行わなければなりません。
しかし、それでは大変な労力が必要となります。
そんなとき便利なのがグループ制御です。グループ制御は対象となるオブジェクトをひとつの塊として扱います。a,b,cそれぞれにかけなければいけなかったエフェクトもグループ制御ひとつにかけるだけでa,b,cすべてに適用されます。
グループ制御
メディアオブジェクトの追加からグループ制御を出します。
グループ制御は、グループ制御よりも下にあるレイヤーに対して効果が及びます。基本的にはグループにしたいオブジェクトの上に置いて使います。
グループ制御で設定できるパラメータです。透明度はグループ制御にはないので、利用したい場合は基本効果から透明度を追加します。
グループ制御の対象
グループ制御はそのままだとグループ制御より下のレイヤーすべてに効果が及んでしまいます。グループ制御の扱いではどのオブジェクトをグループ制御の対象にするか、またはグループ制御の対象にしないかが重要になってきます。
まずはグループ化です。
グループ制御とその対象にしたいオブジェクトをCtrlを押しながら選択します。右クリックのメニューからそれらをグループ化します。これで効果をグループに限定することができます。
逆に、グループ制御の対象にしたくないオブジェクトの方をグループ化しても同じですね。
続いての方法は対象レイヤー数による限定です。
設定ダイアログ右下で対象レイヤー数を設定することができます。対象レイヤー数を3とすると、グループ制御より3つ下のレイヤーまでがグループ制御の対象になります。
上位グループ制御の影響を受けるにチェックを入れると、それよりも上にあるグループ制御の影響を受けます。
たとえば、bにかけたグループ制御で上位グループ制御の影響を受けるにチェックを入れた場合、それより上にあるaにかけたグループ制御の効果も及ぶことになります。
cにかけたグループ制御はチェックなしなので、aにかけたグループ制御、bにかけたグループ制御いずれの影響も受けません。
グループ制御の対象についてはかなりテクニカルな作業だと思うので、最初の内はあまり気にせずグループ化か対象レイヤー数で設定するのがいいのかなと思います。
グループ制御の効果
それぞれ別オブジェクトのa,b,cをひとつの塊として扱います。拡大率、回転、座標の移動を動かしてみました。
オブジェクトの色を変えるとき、それぞれに単色化をかけると3回同じ作業をしなければなりませんが、グループ制御に単色化をかけることで一度で済みます。
a,b,cそれぞれ個別に移動をつけました。
登場の際に点滅をかけました。
動きは個別に、点滅の効果はグループ制御ですべてのオブジェクトにといった編集になっています。
応用
グループ制御にはもともと座標や拡大率などの設定がありますが、基本効果の中にある座標や拡大率をグループ制御にかけるとまた違った動きになります。
グループ制御に基本効果の座標をかけると、ひと塊となったオブジェクトの中心を動かすのと同じ効果になります。
Z軸回転や拡大率は中心の位置によって動き方が変わります。
グループ制御に基本効果の拡大率をかけると、それぞれ個別の中心で拡大縮小します。
グループ制御に基本効果の回転をかけると、それぞれ個別の中心で回転します。
使用例
上位グループ制御の影響を受けるにチェックを入れることで、このような動きも作ることができます。
こちらはオーソドックスなグループ制御の使い方。カードが登場した後に縮小しつつ座標移動+モノクロになる動きにグループ制御を使っています。
真・グループ制御
標準のグループ制御では上手くいかないケース、例えば間にあるグループ制御を飛ばして一番上と一番下のグループ制御を親子関係にしたい場合などでは、蝙蝠の目さんの真・グループ制御を利用すると上手くいくと思います。
一番上と一番下のグループをグループ化するか、真ん中のグループをグループ化すると上手くいくと思います。
フィルタから真・グループ制御を有効にします。割と忘れがちです。
拡張編集0.92に対応しています。導入など詳細は以下のリンクからどうぞ。
いかがだったでしょうか。
複数のオブジェクトに対し共通する動きや効果を加えたいときには、グループ制御を使うことでオブジェクト群をひとつの塊として扱うことができます。グループ制御を上手に使って効率的な編集を目指したいですね。