AviUtl、複数オブジェクトをまとめて操作するグループ制御の使い方

2019年4月27日

今回は、複数のオブジェクトをまとめて操作できるグループ制御について紹介します。

複数オブジェクト

今それぞれが別オブジェクトのテキストA,B,Cを並べてみました。

この三つのオブジェクトを同時に拡大したり、色を変えたり、スクリプトで動かしたりしたい場合、本来ならA,B,Cそれぞれにパラメータ設定を行わなければなりません。

しかし、それでは大変な労力が必要となります。そんなとき便利なのがグループ制御です。グループ制御は対象となるオブジェクトをひとつの塊として扱います。A,B,Cそれぞれにかけなければいけなかったエフェクトもグループ制御ひとつにかけるだけでA,B,Cすべてに適用されます。

グループ制御

拡張編集上を右クリック→メディアオブジェクトの追加→グループ制御。

グループ制御は対象となるオブジェクト群よりも上のレイヤーに配置します。デフォルトではグループ制御の効果はグループ制御より下のレイヤーすべてが対象です。

グループ制御の効果

グループ制御のパラメータを見ていきます。ほぼ通常のオブジェクトと同じパラメータ項目が並びます。XYZの座標を移動させてみたり、拡大率をいじってみてください。対象となるオブジェクト群がひとつのグループとして同時に動くのが分かると思います。

また、右上の+ボタンからフィルタ効果やアニメーション効果を追加でかけることもできます。

対象となるオブジェクト群をひとつの塊として扱い、グループ制御にエフェクトをかけるだけでグループ全体に効果が適用される。これがグループ制御の特徴です。

グループ制御の対象

グループ制御より下にあるレイヤーすべてに効果が適用されては困る場面も出てきます。そんなときはグループ制御と適用させたいオブジェクトを同時選択してグループ化します。グループ化することでグループ制御の効果がグループ以外には適用されなくなります。

別の方法として、グループ制御の右下にある対象レイヤー数を指定する方法があります。対象レイヤー数を指定するとグループ化していなくても対象を限定することができます。

応用

グループ制御を使っていてもそれぞれの動きが制限されることはありません。個別に動きを作りつつ、共通する動きやエフェクトのみをグループ制御にまかせるといったこともできます。

例として、A,B,Cに異なる動きをつけました。

そこに93さんのDelayDrawというスクリプトをグループ制御にかけました。動きは別々でありながら時間差でオブジェクトが描画されるという効果はグループ制御で一括管理しています。

A,B,Cに中間点を打ち、それぞれの動きをつけます。

時間差で描画されるDelayDrawというアニメーション効果はグループ制御に。

使用例

カードが登場した後に縮小しつつ座標移動+モノクロになる動きにグループ制御を使っています。

いかがだったでしょうか。
複数のオブジェクトに対し共通する動きや効果を加えたいときには、グループ制御を使うことでオブジェクト群をひとつの塊として扱うことができる。グループ制御を上手に使って効率的な編集を目指したいですね。