今回は、UndoFishさんのトラックバー対応イージングスクリプト 2020版を紹介したいと思います。イージングスクリプトは動きに緩急をつけることができるとても便利なスクリプトです。
テキストアニメーションから図形を使ったシーンチェンジまで幅広く使える移動方法なので、未導入の方は是非これを機に導入してみてください。
イージングって?
パラメータの移動方法には直線移動というものがあります。直線移動は移動速度が常に一定です。
しかし、現実に物が動くとき移動速度が一定ということは多くありません。
自動車のように重い物は動き出しがゆっくりで徐々にスピードを上げていきます。また、停止する際は急に止まるのではなく段々と減速して止まります。
動画編集に於いても動きの緩急をつけることは非常に重要です。イージングスクリプトでは、事前に用意されたグラフの中から適したものを選択することで動きに緩急をつけます。
イージングスクリプトの導入
イージングスクリプトはUndoFishさんのニコニコ動画にあるリンクからダウンロードすることができます。
→https://www.nicovideo.jp/watch/sm37721332
ダウンロードしたファイルを解凍すると6つのファイルとexoフォルダが展開されます。
解凍ソフトによっては上手く解凍できないものがあるようです。解凍が上手くいかない場合は7-Zip等の解凍ソフトを試してみてください。
解凍した各ファイルはAviUtlのscriptフォルダに入れます。scriptフォルダがない場合は新規作成します。
イージングスクリプトの各ファイルをscriptフォルダに直接入れた場合、移動方法の下にイージングスクリプトが表示されます。
別パターンとして、scriptフォルダの中にeasing2020フォルダ(名前は任意に変更可能)を新規作成し、そこへイージングスクリプトの各ファイルを入れることもできます。
scriptフォルダ中に作ったeasing2020フォルダにイージングスクリプトの各ファイルを入れた場合、移動方法の上部にイージングスクリプトが表示されます。
このように移動方法にイージングスクリプトが追加されていれば導入完了です。
イージングスクリプトの使い方
イージングはパラメータの移動方法の一つです。例としてXYZ座標の移動にイージングスクリプトを使用してみます。
XYZいずれかのボタンをクリックして、移動方法にeasing_normal@uf_easingを選択します。
そして、もう一度XYZいずれかのボタンをクリックして設定[1]をクリックします。この設定[]にある番号でイージングの種類を指定します。
移動フレーム間隔という小さなウィンドウが出てきます。ここでは24と指定しました。
設定で指定する番号とそれに対応するイージングのグラフです。これは導入の際にダウンロードしたファイルの中に同梱されています。
移動方法にイージングスクリプトを選択→適用するグラフの番号を指定という手順になります。
イージングの例
イージングを適用させたオブジェクトがどのように動くのか座標の移動を例に見てみます。
静止したオブジェクトが動き出す場合、ゆっくりと動き出し次第に加速していきます。イージングの22番のようなカーブを描くグラフになります。
画面外から登場したオブジェクトが停止する動きです。停止位置に近づくにつれ次第に減速する動きになります。イージングの23番のようなグラフですね。
22番は画面の外へ退場する動き、23番は画面の中へ登場する動きでした。
動き出しも動き終わりも画面の中にある場合はイージングの24番のようなグラフのものを選ぶとゆっくりと動き出し、加速し、段々と減速していく動きを作ることができます。
画面外から登場し、画面外へ退場する動きがひとつになったのがイージングの25番のようなグラフです。中間手を打つことなくこのような動きにすることができます。
イージングのグラフをまとめた画像を見てみると2番から25番まで、画像のように四つの形がセットになって並んでいます。違うのはカーブのきつさで基本的なかたちは同じですね。
慣れてくれば22番はちょっときついから10番くらいにしようかなと動きにあわせてイージングを調整することもできます。
他には、イージングの35番は停止位置を過ぎてから反動で戻ってくるような動きをします。
39番はオブジェクトが落下して地面に着地するようにトントントンと弾む動きになります。同じ座標の移動でもイージングのグラフを変えるだけで動きを変えることができます。
反動のある動き、バウンドする動きもイージングで作ることができます。
自分でグラフを作るなら
イージングスクリプトはすでにあるグラフの中から選んで適用するのでとても簡単です。反面、既存のグラフにない動きをさせることができません。
mimarakaさんのCurve Editor(上画像)ではイージングのグラフを自分でカスタマイズすることができます。
いかがだったでしょうか。
手軽にイージングを適用したい場合はUndoFishさんのイージングスクリプトがとても便利です。是非、導入して見てください。