AviUtl、チャンネルミキサーとグリッチ

2020年6月29日

今回は、RGBのチャンネルをずらしたグリッチ表現を試してみたので紹介したいと思います。

ティムさんの色調調整セットが必要になります。未導入の方はこれを機に導入してみてください。
【AviUtl】 色調調整セットver6

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チャンネルミキサー

こちらは素材動画の中の一枚です。この動画をもとにグリッチを作っていきます。

グリッチ素材の編集はSceneで行います。素材動画をScene1に入れて単色化をかけました。

ティムさんのチャンネルミキサー(表示+SetB)をかけます。パラメータ設定から赤←赤%を0にすると、動画から赤色が取り除かれます。

オブジェクトをコピペして、こちらは緑と青を0にします。そうすると赤だけになります。
合成モードをスクリーンにすると元の動画と同じ色になると思います。

色ずれを作る

赤もしくはシアンの一方の拡大率を106と少しだけ大きくします。そうすることで、色ずれができます。

拡大率ではなく、XY座標でも色ずれは作れます。この場合は画面の端が赤だけ、もしくはシアンだけ残ってしまうので、拡大率やフレームバッファで対処することになります。

テキストも同様に

テキストを使用する場合は、同様に赤とシアンの二つのオブジェクトを使って色ずれを作ります。

このように、チャンネルミキサーをかけ2色の素材をずらすことで色ずれを表現させます。

画面ずれのグリッチを作る

今度は、ディスプレイスメントマップを利用した画面ずれの演出を作っていきます。編集はSceneで行います。

白背景にさつきさんのTA横スクロール(行)をかけます。

パラメータは行数、XY軸範囲をランダム移動で変化させます。数値はお好みで、オブジェクトのレイヤー位置を変えるとランダムに変化するので、レイヤー位置を変えて好みの変化を探すといいと思います。

長方形がランダムに動く素材動画ができました。これをディスプレイスメントマップのマップとして利用します。

ディスプレイスメントマップ

Rootのタイムラインは、元となる素材動画とScene1で加工した色ずれ動画を重ね、グリッチを使いたい部分だけを残してカットします。

フレームバッファを出し、ディスプレイスメントマップをかけます。

マップの種類はシーンから選択で、長方形がランダムに移動する素材を作ったシーンを選択します。変形方法は移動変形で、元のサイズに合わせるにチェックを入れます。

変形Xの数値で画面のずれを作ることができます。

ついでに、震えるをかけて画面を揺らすとより効果的です。

タイムライン全体はこんな感じになっています。ちょっとわかりにくいですかね。

・Scene1は色ずれの素材で、その下に色ずれテキスト。

・ちょっと一工夫で背景に斜めブラインドをかけて作った走査線。

・フレームバッファにディスプレイスメントマップで画面ずれ。そのままだと毎フレーム変化するので、時間制御を使って2コマ落ちにしています。

もう一工夫で、さらに出したフレームバッファに斜めクリッピングをかけより大きなずれを作りました。緑色の部分がこのフレームバッファの部分です。拡大率やXY座標で調節します。

2フレームにして部分的に二つ作りました。

完成

完成シーンがこちら。動画の中やシーンチェンジの際にグリッチを用いています。

シーンチェンジの場合は、AとBの動画にまたがるように配置します。
色ずれ素材もA動画用、B動画用にそれぞれSceneで作ります。

その他は使い回しが可能です。

いかがだったでしょうか。

手数が多いのが難点ですが、チャンネルミキサーで色ずれを作り、ディスプレイスメントマップで画面ずれを作るの二本柱でできています。

やることが多すぎると感じたら、走査線や斜めクリッピングのフレームバッファは省いてもいいと思います。

機会があれば是非参考にしてみてください。