
今回は、縁取り文字の作り方についていくつか試してみたので紹介したいと思います。
使用したスクリプト
微熱さんの角縁取り3(テキスト専用)
→【AviUtl】角縁取りスクリプト3(テキスト専用)(ニコニコ動画)
ティムさんの縁取りT
→【AviUtl】縁取りスクリプト(ニコニコ動画)
縁取り文字

縁取り文字は目的によってスクリプトを使い分けます。
大きく分けて2つ、縁取りの角をシュっと尖らせたいなら角縁取り3(テキスト専用)、縁取りの角を丸めたいなら縁取りTが良いと思います。
縁取り文字と縁取りはともにAviUtlに標準である機能を利用した方法です。できることに制限がありますが、スクリプトを導入したり、細かな設定の必要がありません。
角縁取り3(テキスト専用)
導入

角縁取り3(テキスト専用)の導入にはrikkymoduleが別途必要となります。拡張編集0.93rc1とrikkymodule(version2)でも動きました。
SharpBorder3.dllと角縁取り3(テキスト専用).anmをscriptフォルダ、またはそのひとつ下のサブフォルダにコピーします。
opencv_world460.dll、freetype.dll、harfbuzz.dllの三つのファイルをaviutl.exeと同じフォルダへコピーします。
制限

テキストに角縁取り3(テキスト専用)をかけると文字の位置や大きさが本来のものと変わってしまうことがあります。そのため、テキストのレイアウトは角縁取り3(テキスト専用)をかけた後に行うと良いと思います。

角縁取り3(テキスト専用)はテキストオブジェクトの最初にかけます。角縁取り3(テキスト専用)より上にあるフィルタについては無効または正しく動かないことがあります。
その他、テキストの機能や制御文字などいくつか使えなくなるものがあります。詳細はreadme.txtに書いてあるので読んでみてください。
設定

主な設定はサイズ、精度、鋭度、領域拡張の四つです。

サイズで縁取り線の太さを調節します。

精度は低いとカーブでカクカクっとなり、高くすると滑らかになります。

角縁取り3(テキスト専用)をかけた際に角が尖っていない場合、鋭度を上げることで尖らせることができます。

一方、文字によっては不要なトゲが現れることがあります。この場合は鋭度を下げてトゲが出ないように調節します。

フォントや縁取りのサイズによっては縁取りの線が見切れてしまうことがあります。その場合は領域拡張でテキストの領域を広げると見切れが解消します。
従来の縁取りは角が丸いものが多かったと思いますが、角縁取り3(テキスト専用)によって角が尖った縁取りも表現できるようになりました。
縁取りT
導入

ティムさんの縁取りTの導入です。
T_Framing_Moduel.dllと縁取りT.anmをscriptフォルダ、またはひとつ下のサブフォルダにコピーします。
設定


縁取りTの主な設定はサイズ、境界ボカシ、α基準、合成量、そして高精度です。
高精度にチェックを入れると滑らかになりますが、負荷が高くなります。

境界ボカシでは縁取り線をぼかすことができます。

α基準は輪郭のしきい値です。普段はあまりいじらないかもしれません。

合成量では元のテキストの透明度を調節できます。
-100にすると元のテキストが透明になり縁取りだけになります。輪郭だけで中抜きされたいわゆる袋文字が簡単に作れますね。


パラメータ設定のモード[0~2]では縁取りの描画位置を変えることができます。
デフォルトの0は境界の外側に描画します。
1では境界を中央として外と内に描画します。
2では境界の内側に描画します。

使い方によっては内側シャドーやグローっぽい表現もできるかと思います。
縁取り文字


縁取り文字はテキストに標準でついている機能です。
標準文字と書かれた小窓から縁取り文字または縁取り文字(細)を選択します。縁取り線の色は影・縁色の設定から指定します。
縁取り線の細かなサイズ設定などはできませんが、スクリプトを導入する必要がなく手軽に縁取り文字が作れます。
縁取り


AviUtlにはフィルタ効果として縁取りが備わっています。
サイズとぼかしで縁取り線を調節します。パターン画像ファイルを指定することで縁取り線に画像ファイルを合成することができます。
縁取りの描画など多少物足りなさを感じますが、こちらもAviUtl標準で特別なスクリプトの導入は不要です。
いかがだったでしょうか。
テロップや字幕として縁取りを使用するケースでは、特別な機能より使いやすさが優先されることがあると思います。
一方で、角が尖った縁取りがしたい、ぼかしを利用してより見やすい工夫をしたいなど、通常とは違う工夫ができるポイントも多くあります。
それぞれ使い方にあわせて縁取りの方法を選んでみてください。