今回は、93さんのDelayMoveにあるDelay個別を紹介したいと思います。Delay個別は座標や回転の移動に時間差をつけてくれるスクリプトです。
DelayMoveはold_script_etc.zipに含まれています。93さんのtwitterからダウンロードしてください。
93さんのtwitter
ディレイ-ニコニコ動画
Delay個別をかける
サイズ300の四角形にオブジェクト分割をかけました。縦横3つに分けて拡大率を80にします。
そこへDelay個別をかけます。パラメータ設定のinfoviewにチェックを入れるとDelayの強さが色の濃淡でわかるようになります。これで下準備完了です。
座標を動かしてみる
オブジェクトの座標を移動させてみました。各オブジェクトが時間差をつけて動いているのが分かります。これがDelayの特徴です。
Delayをかけて時間差をつけることができるのは赤い枠で囲った項目です。サイズやライン幅などはDelayの対象外となります。
また、縦横比は拡張描画で出てくる透明度のすぐ下にある方が対象です。
設定
では設定を見ていきます。Delayはずれの度合いですね。大きくするほど時間差も大きくなります。
Orderの項目では動きの順番を変えることができます。逆順にチェックを入れると順番が逆になります。先程のinfoviewにチェックを入れてあると目に見えるのでわかりやすいですね。
- Order 0: デフォルト。左上から右下へ
- Order 1: 右から左へ
- Order 2: 上から下へ
- Order 3: 中央から横へ
- Order 4: 中央から縦へ
- Order 5: 中央から同心円状へ
randomの項目は移動のタイミングにバラつきを出します。また、Orderを0にしてパラメータ設定のindexを無視にチェックを入れると順番がランダムになります。
randomを設定しているときにSeedに数値を入れることでシード値を変えることができます。
親レイヤーを指定
パラメータ設定に親レイヤーを指定という項目があります。Delayをかけたオブジェクトではなく、親レイヤーとして指定したレイヤーのオブジェクトに追従します。
Delayをかけた四角形ではなく「A」の方で動かしています。Delayで透明度や拡大率を扱うときにいいかもしれません。
このときのポイントとしては、親レイヤーのオブジェクトは色を黒にして合成モードを加算にします。そうすることで、そこにあるのに見えない状態になり透明度や拡大率を扱っても邪魔になることはないかなと思います。
テキストにDelay
テキストにDelayをかける場合は、文字毎に個別オブジェクトにチェックを入れます。これでひとつのオブジェクトだったものが、一文字ずつ別オブジェクトになります。
単なるY座標移動もDelayをかければモーションが華やかになりますね。加えてイージングスクリプトで緩急を付ければ言うことなしです。
X軸回転と透明度。
図形とオブジェクト分割
背景にオブジェクト分割をかけてDelayで動かすとシーンチェンジなどにも応用できます。
こんな感じ。
ポイント
ここまで見てきたように、Delayは個別オブジェクトに時間差をつけます。なので、もともと別オブジェクトをまとめたグループ制御にDelayをかけても上手くいきません。こういう場合はそれぞれのオブジェクト毎に開始フレームをずらすなどして時間差を手動でつけることになります。
Delayは時間差をつけるため、中間点を打った本来の停止位置を越えて動きます。Delayをかけるときは、中間点を打って時間差をつけた分が動き終わるまでオブジェクトを伸ばしましょう。
使用例
テキストに時間差をつけたり、画像にオブジェクト分割をかけてバラバラに登場させてみたりしました。
いかがだったでしょうか。Delayを使うことでオブジェクトの動きに時間差をつけることができます。イージングスクリプトと併せて使えばおしゃれなテキストモーションを作ることができますね。
93さんのDelay個別、機会があれば是非試してみてください。