今回は、動画編集の過程の中でも特に重要な編集前の下準備について紹介したいと思います。
下準備の重要性
動画の「善し」はともかく、「悪し」は編集前の下準備に左右されます。
・ソフトを開いたもののアイデアが浮かばない
・ひとつの動画の中であれもこれもと詰め込んでしまう
・構成が迷子
・完成しない etc.
誰もが一度は通る道かもしれません。下準備をすることで改善できることがたくさんあります。
これから動画編集を始めようとする方は、ソフトを使った編集をする前に下準備が必要であると知っておけば、それだけですでに一段ステップアップだと思います。
動画を作っていない時期
何事においても「知っている」ということはアドバンテージです。
色やレイアウトなどデザインの知識は動画を作る際に役立ちます。参考動画を研究することで演出の引き出しが増えます。
こうしたことは動画編集ソフトを使わずとも身に付けることができます。VimeoやPinterestなどのサイトを積極的に活用していきましょう。
テーマを決めよう
動画を作ろうと決めたら、最初にやることがあります。それはテーマを決めることです。
最初のうちは簡単なもので構いません。「可愛い動画」、「格好いい動画」、「お洒落な動画」といった感じで、作る動画の方向をひとつ決めましょう。
そうすることで構成から修正までテーマに沿って動画を作ることができます。
例えば、テーマを「可愛い動画」にしたとします。ABどちらのカラーパレットを選びますか?
Aは「やさしい」、「穏やか」、「かわいい」といったイメージで、テーマにぴったりです。
Bは「堅い」、「落ち着いている」、「大人」といったイメージで、テーマとしている「可愛い」とはちょっと違う感じです。
色だけでなく形についてもそれぞれの印象が違います。
Aのように角がなく丸みを帯びたシェイプは、「やわらかい」イメージを持ち、かわいらしさを表現できます。
一方、Bのような角のあるシェイプは、「きっちりしている」、「洗練されている」イメージになります。
このようにひとつでもテーマがあれば、色や形までもテーマに沿って決めることができるようになります。
お手本を手元に置こう
何も見ずに頭の中だけで完結してアウトプットすることは困難です。動画を作る際には、お手本とするべく参考動画を手元に置いておきましょう。
他の動画を参考にするときは、その動画の良い部分を取り入れます。
このとき注意しなくてはならないことがあります。
いくら良い動画でもひとつだけから取り入れようとすると、コピーと受け取られかねません。
オマージュやパロディ以外では複数の良いところを取り入れていきましょう。
アイデアを書き出そう
編集前に出せるアイデアは書き出してみましょう。例えばキーワードだったり、ストーリーだったり、カラーパレットだったり、やりたい演出だったり。
箇条書きでもなんでもいいです。たくさんアイデアを出して、そこからテーマに沿ったものを取捨選択していきます。
四コマ風にイメージを書き出してみたりしてもいいですね。
作りながら覚えよう
使用ソフトの機能をすべて知っている必要はありません。やりたい演出に必要な操作を覚えましょう。その積み重ねによって、自然とソフトの機能に詳しくなっていきます。
いかがだったでしょうか。
編集前にもこんなことやってるんだなと知ってもらえればと思います。動画編集前の下準備、参考にしてみてください。
動画編集に役立つ参考書籍
・デザイン入門教室[特別講義] 増補改訂版 確かな力を身に付けられる 学び、考え、作る授業
・センスは知識からはじまる