
今回はカメラ制御を使ってXYZ軸のシンプルなタイムライン演出を試してみたので紹介したいと思います。
さつきさんのスクリプト一式やティムさんの位置補正を使用しています。未導入の方はこれを機に導入してみてください。
さつきさん
→AviUtlスクリプト一式20160828(BowlRoll)
ティムさん
→【AviUtl】 オートターゲット スクリプト(ニコニコ動画)
→オートターゲット(ティムの部屋ダウンロードページ)
ティムさんの位置補正はオートターゲットスクリプトに同梱されています。
基準座標を決める

まずは円(図形)を3つ出します。

それぞれカメラボタンを押す、またはオブジェクトを拡張描画にしてカメラ制御の対象にしておきます。

続いて各オブジェクトを等間隔に配置します。例では500×500の動画サイズで作っているのでX座標を500間隔にして並べました。
1280×720で横に並べるなら1280間隔、縦なら720間隔といった具合に動画サイズ間隔で並べるとわかりやすいかなと思います。
ここで並べたものをレイアウトの基準にします。
カメラ制御と位置補正

カメラ制御を出します。


カメラを動かす際はティムさんの位置補正を利用すると扱いやすいです。
補正方法を3にして補正Xを動かします。

中間点と補正Xの座標はこんな感じ。
ここではオブジェクトの長さは5秒にしてみました。
停止区間が3か所、移動区間が2か所になります。もうちょっとゆっくり動かしたいな、もう少し長く止まっていたいなと思ったら中間点を動かして調整します。
中間点が扱いにくいなと感じたら位置補正をそれぞれ別オブジェクトにしても良いですね。

イージングはease-in-outなカーブ。
mimarakaさんのCurve Editorを使用しています。
こんな感じで横へ横へと移動します。
テキストや画像を配置

カメラの動きを付けたら、今度はテキスト、画像、図形などの各要素を配置していきます。
このとき最初に置いた円(図形)の座標を目安にするとレイアウトしやすくなると思います。

引きで全体を見るとこんな感じに。
カメラの動きと各オブジェクトのレイアウトが終わった状態がこちら。
動きをつける前の最もシンプルなタイムライン演出です。
動きをつける
カメラの動きとオブジェクトの配置ができたら、もう一工夫してみます。テキストや画像をアニメーションさせて動きを作ります。
円は拡大率の移動で登場。テキストと画像はX座標移動と透明度の移動でフェードインのアニメーションです。
線を引く

タイムライン演出ではよく線を引きます。
線を引く方法はいくつもありますが、ここではカスタムオブジェクトの矢印2を使ってみます。
矢印2で作る線はアンカーで両端の座標を決定します。


先端sizeを0にすることで直線にすることができます。ライン幅で線の太さを調節します。

パラメータ設定では両端を丸めることができたり、アンカーの座標を入力することができます。
縦横まっすぐな線を引きたいときなど、アンカーを動かすよりも座標指定の方が簡単なときもありますね。


さらにさつきさんの斜めブラインドをかければ点線にすることもできます。


線を引く動きを作るならクリッピングを利用して、左右、上下で切り取る範囲を移動させると良いと思います。
AviUtlでは線を引く方法はいくつもあるので、いろいろ試してみるのも良いですね。
応用

図形、テキスト、画像を使ったアニメーションはSceneで作っておくと効率アップです。
シーンの設定でアルファチャンネルありにチェックを入れて背景を透過させておくのを忘れずに。
Rootでシーンオブジェクトとして呼び出し、カメラ制御の対象にして基準の座標に配置するとタイムラインもスッキリします。
例ではX軸移動のタイムラインを作りましたが、YZ軸のタイムラインも見てみます。
Y軸移動。Y軸上にオブジェクトを配置して、位置補正の補正Yでカメラを動かします。
Z軸移動。こちらもZ軸上にオブジェクトを配置。補正Zでカメラを動かします。

カメラの角度を決めたいときは目標中心回転をかけて水平回転、垂直回転をいじるとやり易いです。
慣れてきたら一定間隔ではない座標を基準にしてみたり。
タイムライン演出の作り方はそのままステップアップ表現や進捗表現などにも使えます。
使用例
年表やバイオグラフィーに。
いかがだったでしょうか。
デザインは「タイムライン デザイン」で検索したり、モーションはインフォグラフィックスを参考にすると良いものが見つけられると思います。
タイムライン演出、機会があれば是非試してみてください。
