AviUtl、テキストのかすれを作る

2020年2月4日

今回は、グランジ素材を利用してかすれたテキストを作ってみたいと思います。
グランジ(grunge)は汚れやしみなどの「汚い」を意味し、動画や画像に古びた感を出してくれます。

グランジ素材の入手

グランジ素材はネットで検索するとフリーの素材として多くみかけるので、是非探してみてください。

中にはpsdというAdobeのPhotoshopで開く形式のファイルがあります。
このファイルはGIMPなどの画像編集ソフトでも開けるので、pngなどに変換して保存するといいと思います。

グランジ風 無料のデザイン用テクスチャー 50選とその利用例をご紹介します

かすれたテキスト

グランジ素材です。
黒い部分が汚れで、白い部分は透明になっています。

元となるテキストです。
マスクを用いて加工するので黒背景に白テキストにする必要があります。

作業はScene内で行います。
今回の素材は背景が透明だったので、うまいことテキストにかかる部分だけ黒の汚れ部分が乗っかっていますね。

Rootに戻りまして、背景を出します。
背景にマスクをかけ、先ほどの加工をしたシーンを選択します。元のサイズに合わせるにチェックを入れます。

Sceneでの黒い汚れ部分はマスクをかけることで透過します。また、背景の色を変えるとテキストの色が変わります。

ここでは背景にもグランジ素材を使いました。


手順としては、以下のようになります。

1.Sceneでテキストを白色で作る
2.グランジ素材を合わせてかすれ部分が黒色になるようにする
3.Rootで背景にマスクをかける

グランジ素材を使えるようにする

グランジ素材は必ずしも都合よく透明背景に黒汚れではありません。背景が透過していなかったり、色が付いていたりします。そんな素材を使えるようにちょっと工夫します。

先程の素材にティムさんの2値化をかけました。2値化では、オブジェクトを白黒にしてくれます。
閾値をいじることで汚れの調節ができます。
このように加工したものを、合成モード減算で白テキストに乗っけると汚れの部分だけ黒くなります。

【AviUtl】 色調調整セットver6

透過していないけどすでに白黒の場合は、合成モードを乗算や比較(暗)などにすると上手くいくと思います。

使用例

タグ素材にかすれたテキストを置いたもの。
紙素材との相性が抜群です。ロゴやスタンプなどをかすれさせると質感アップですね。

ハーフトーンとの相性もいいですね。

複数の素材を使ったり、座標や反転などを利用して変化をつけた素材。
実際には透明度を調節しながら、背景と合わせて使ったりするといいと思います。

いかがだったでしょうか。
かすれたテキスト加工、機会があれば是非試してみてください。