AviUtl、縫い目を作るステッチ加工

今回は、図形を使って縫い目を作るステッチ加工を試してみたので紹介したいと思います。

以下、使用スクリプトです。

さつきさんの画像ループ2
AviUtlスクリプト一式20160828

93さんの線を描画
@Respectrum93(X) 概要欄のurlから

ponさんのTurbulent
@pon_no_main(X)

円で縫い目を作る

出来上がりはこんな感じ。一直線になった縫い目を作ってみます。

まずは円(図形)を出します。サイズは20と小さ目にしました。

基本効果にある拡大率をかけ、Yを小さくして円を潰します。縫い目の太さはこのYで調節します。

この潰れた円が縫い目の感じを出してくれます。縦横比だと輪郭のぼけが強かったので拡大率を使いました。

さつきさんの画像ループ2をかけます。

パラメータ設定から個別基準にチェックを入れ、Y個数を1にします。X個数とX間隔で縫い目の数と間隔を調節します。

縫い目に角度をつける場合は円(図形)の回転で調節します。

回転を反転させた二つのオブジェクトを組み合わせて縫い目を作ってみました。

一直線の縫い目は円を潰したものに画像ループ2をかけて作るのがポイントです。

曲線の縫い目

今度は曲線の縫い目を作ります。

一つのオブジェクトで完結する素材なら直接加工で良いのですが、複数のオブジェクトを組み合わせて縫い目を作る場合はSceneで素材化するのがおすすめです。

シーンの設定からアルファチャンネルありにチェックを入れておきます。

例では回転30と-30の組み合わせ。

Rootに戻って呼び出したシーンオブジェクトの再生速度を0にしておきます。

93さんの線を描画をかけます。

補間方法を1にしてアンカー数とアンカーの位置で曲線を調節します。

縫い目の数と間隔はパラメータ設定の描画間隔で調節します。

アンカー数は上限が10です。10を超えるアンカーを扱いたい場合はアンカー追加をかけます。アンカー追加は描画よりも上にかけてください。

曲線の縫い目は一つ分の縫い目を素材化して線を描画かけるのがポイントです。

円形の縫い目

円形の縫い目を作ってみます。

先程と同じように円(図形)で作った縫い目。一つなら直接加工、二つを組み合わせたものならSceneで素材化です。

今回は一つなので直接加工していきます。

拡大率Yで潰した円(図形)に円形配置をかけます。

縫い目の数と間隔はパラメータ設定の数で、円の大きさは半径で調節します。

縫い目に角度をつける場合は円(図形)の回転で調節します。

二つのオブジェクトの組み合わせで作る縫い目を円形に並べるなら、Sceneで素材化したものを利用します。

円形の縫い目は縫い目素材に円形配置がポイントです。

より「っぽい」工夫

ここからはもう一工夫でより縫い目っぽい感じを出す工程です。

まずはグラデーションをかけてみました。合成モードを乗算にして円(図形)の下の方をほんのり暗くします。

一つの縫い目自体を軽く歪ませます。ponさんのTurbulentやディスプレイスメントマップで歪みを出します。

ディスプレイスメントマップを利用する場合はSceneにて、背景にノイズをかけます。Type4です。これをマップとして利用します。

Sceneで一直線の縫い目素材を作り、呼び出したシーンオブジェクトにディスプレイスメントマップをかけてみました。

手縫い感を出すには、歪みを加えて不揃い感を出すとそれっぽくなると思います。

あとはシャドーをかけて影をつけるのも重要です。

シャドーはずらし過ぎ、濃過ぎ、ぼやけ過ぎに気をつけました。極々控えめに、うっすらかかっているくらいがちょうどいいと思います。

使用例

フエルト感を出した素材と合わせた例。

その他、線を描画の進捗を移動させることで縫い目を増やしていく動きなんかも良いかもです。

いかがだったでしょうか。
円(図形)を潰した縫い目素材を並べたステッチ加工、機会があれば是非試してみてください。