AviUtlで作る色ずれ、色収差

2019年4月8日

今回は、色ずれ/色収差について紹介したいと思います。
色ずれはAviUtl標準の、色収差についてはティムさんのスクリプトを使用します。

【AviUtl】 色収差スクリプト

AviUtl標準の色ずれ

テキストに色ずれをかけました。
ずれ幅と角度で調節し、色ずれの種類から赤緑青の並び順などが変更できます。

AviUtl標準の色ずれは、各色のXY座標をずらすことで色ずれを作り出します。
そのため、ずれた分だけ上下左右の端もずれます。
この画像だと左右にあるシアンと黄色の部分です。

拡大率を使って両端が画面に映らない程度に拡大することで、この問題は解決できます。

ティムさんの色収差

こちらはティムさんの色収差スクリプトをかけたものです。
テキストに直接かけると領域拡張が必要になるので、フレームバッファにかけました。

色収差スクリプトは、Z座標をずらすことで色ずれを作ります。

そのため、色ずれで起きた画面の端の色欠けは、色収差スクリプトでは起きません。
素晴らしい。

ティムさんの色収差には放射ボカシという項目があります。
放射ブラーのような効果です。

放射ボカシをかけるとスピード感が増してさらに見栄えが良くなりますね。

ズレ量と放射ボカシの両方を大きな値をとると、虹色になって綺麗です。
かなり重くなりますが。

自分で作る色ずれ

モニターに映る白は、赤と緑と青をすべて足すことで作ることができます。

赤緑青のオブジェクトを、加算もしくはスクリーンにして重ねると白になります。

それぞれの色に分けることで自由度が高くなります。

上の画像は赤だけを上にずらしたもの。
下の画像は三色すべてランダムにずらしたものです。

応用

元画像です。

各色に分解するとこのようになります。
これら単色の素材は、元画像に各色の背景を合成モード乗算にして重ねることで作ることができます。

赤色を大きく揺らしています。
このような映像は色ずれや色収差だけでは難しく、各色に分けて作った方が上手くいきます。

ゆらしたスクリプトは、ティムさんのゆらめきです。

こちらはさつきさんの各辺を伸縮させるというスクリプトです。
100%以下にすると隙間ができるので、それぞれ100%以上で設定します。

ランダム移動でゆっくりめに動かすといい感じに揺れます。

この他、ディスプレイスメントマップを使っても同じように揺らすことができます。

グリッチ演出にも役立ちます。

いかがだったでしょうか。
「グリッチには標準の色ずれ」、「移動するオブジェクトのエフェクトとして使うならティムさんの色収差」、「色ずれ自体が演出の時はRGBに分けて各色を動かす」といったように演出によって使い分けるといいと思います。

機会があれば是非試してみてください。

【AviUtl】 色収差スクリプト