
今回は、カメラ制御とグループ制御を使ってカメラっぽい動きをさせてみたいと思います。
前回の記事 そうだったの、カメラ制御の動かし方
役割分担
カメラ制御が上手くいかない理由の一つが、回転と座標の移動を一度に行うことではないかと考えました。
そこで、回転と座標の移動を分けることにしました。
回転はカメラ制御の目標中心回転で。
座標の移動はグループ制御で。
カメラ制御

カメラ効果の中に目標中心回転というものがあります。
回転はこの水平回転と垂直回転を使います。


水平回転をいじるとY軸回転に、垂直回転をいじるとX軸回転になります。
ポイントは、カメラが中心を向きながら円形に移動するところです。
カメラと中心との距離は常に一定を保ってくれます。
グループ制御


グループ制御ではXYZの座標の移動を担当させます。
そうすることで、カメラ制御の回転と同時に座標の移動が可能になります。
カメラは固定、グループ制御で移動

Sceneでこのようなものを作りました。
画像を変えて全部で3パターンです。
背景は消してアルファチャンネルありにチェックを入れます。


カメラ制御に目標中心回転をかけ、水平回転を-20とします。
このカメラは固定です。

グループ制御で各シーンのオブジェクトが真ん中にくるようにX座標を移動させました。
カメラの視界に入るようにオブジェクトを動かしています。
角度の調節はカメラ制御が担当しているので、別角度からの動きも簡単に変えられます。
使用例

各オブジェクトのZ値を前後させることで、視差が生まれます。
これもグループ制御でX座標を動かしているだけです。

こちらはグループ制御でZ座標を移動させています。
カメラ制御の目標レイヤを指定しなくてもカメラは固定なので、ずっと直進することができます。
被写界深度系のスクリプトを使用する場合は、グループ制御に被写界深度のスクリプトをかけ、カメラ制御のZ移動をさせた方が適切です。
ケースバイケースで使い分けてみてください。


こちらはカメラ制御の目標中心回転の水平回転を0から360としてくるくる回しています。
グループ制御にカメラ制御オプションをかけ、カメラの方を向くにチェックを入れると、オブジェクトが常にカメラの方を向いてくれます。


カメラを囲むようにオブジェクトを配置したもの。
ルートフォルダの円形配置をかけ、水平配置(カメラ制御)にチェックを入れます。
設定から数を1にして、半径と回転でレイアウトします。
目標中心回転の水平回転をいじれば周囲を見渡すアングルになります。
いかがだったでしょうか。
”よくわからないカメラ制御”から、”そうだったのかカメラ制御”になれたらこっちのものですね。
カメラ制御とグループ制御、上手く使い分けてみてください。